黙劇プレゼンツ

ちょっぴりをたっぷり。

他人の不幸は蜜の味なんかじゃない。

他人の不幸は蜜の味、というフレーズをよく聞く。 仕事で失敗したとか、誰かを悲しませたとか、そういう話は、他人にとって蜜を舐めたような、おいしい味がするんだろう。 たまたま私は職場で自分が仕事の中で怒られた話をした。少し愚痴に近かったのだけど…

ひとりの時間をもっとゆっくりに

──── 人の基本的な土台には「さみしさ」がある。 (糸井重里) 1週間が終わり、ホッとした勢いで真っ赤なワインを飲んでいる。 度重なる予定変更に疲れ、仕事に向き合うだけで嫌気がさしている。 言い出すと切りがない。あの感染症の名前を言う気力もない。…

実家の居心地の悪さは何なのか。

一人暮らしを数年前にし始め、実家に帰るのは年に数回という、イベントとなった。 たしかに家族に顔を合わせるのはとても貴重だし、安心する時間。いっしょにテレビを見て、お雑煮を食べ、順番にお風呂に入って、寝るだけ。むしろ自動的に食事が出てきたり、…

他人の教育論は、やじうまか、学ぶべきエッセンスか。

人はこう育てるべきだ、とか、教え方の教え方、とか。なんかそういうことを言われていたのが今日だった。 社員教育について、他部署の人から教育論をもちかけられ、意見を聞かれるわけでもなく、ただ教育論を言われていた。 ああ、はい。という生返事だけが…

観客の感覚

飲み屋で仕事の話をすると、誰かの愚痴、どこかの部署の対応の悪さが口をついて出てくる。 ふと視線の端に、疲れたサラリーマンがお酒を飲みながらテレビを見ている。ごにょごにょと口が動くのが見える。ひとり言を言っているのだろう。 仕事は、やっている…

仕事はどう期待しても、つまらないモノ。

仕事が楽しい。それは他人に評価されたり、感謝されたりしたときに、そう思っていたのだろう。 なぜ職場の古参とよばれる人たちは、あんなにひねくれているのだろう? 新入社員のころ、わずかながらそんなことを思っていた。 評価されたり、感謝されたりした…

ドラッカーのマネジメント 第3章「仕事と人間」を読んで思ったこと

ごにょごにょと読んでいる。 ドラッカーって「野球部の~」が流行ってからというもの、みんな読んでいたっぽい。 どうでもいいけど、ドラッカーって、字面が変な薬物っぽいよね。 第3章 仕事と人間 という章は、当たり前のようでいて、そうなんだよなーと思…

戦う場所はあるか。間抜けな顔をしていないか。

本気になれる瞬間、時間を割いてもいい時間、悔しくても諦めきれない部分というのは、誰しもあるのではないだろうか。 ないとしても、悔しい思いは、いつしましたか。 戦う場所、といったら大げさかもしれない。後悔したくないことかもしれない。 プログラム…

癖(クセ)をどう直すのか。

癖ってありますか。 何をどう意識しても、なってしまうもの。癖。クセ。 癖がついたら、直すのは大変とよく言われる。 大変大変と言いながら、時が経ち、どうでもよくなって、そのままにしてしまう。 自分で見つけた自分の癖は、かわいいものだ。自分の中の…

バッターボックスは1つしかない。

とある会議で激論が交わされた。激論といっても、会議の遅延を追求する側と、それに対して釈明する側の小さな小さな激論である。 参加者が問う。「なぜこんな重要な会議がこんな時期になったのですか!?」 釈明する側が激情する。「いろいろ理由があったん…

イメージすることを忘れている

思い立ったが吉日。久しぶりに絵をかこうと思い、ランチョンマットになっていたペンタブをふき、ペンを握った。 しかし、かけない。ぐるぐるとしたよくわからない線ばかりが生まれるばかりで、空間も面もへったくれもない。最近はこんな調子が続く。 そもそ…

情熱の行き場はあるか

誰しも情熱を持っている。 ていうか情熱とはなんだろう?メラメラとした気持ち、イライラとした気持ちがそうだと思う。 メラメラとイライラって違うと思う人もいる。けどおんなじだと思う。 メラメラしたとき、どうしようか、 イライラしたとき、どうしよう…

準備という快楽

ジブリの名プロデューサー、鈴木敏夫が特集される番組をyoutubeで観ていた。 どうやってスタッフをやる気にさせるか、という問いには「仕事は祭りだから」と答えた。スタッフを巻き込む、とも言っていた。 しかしその祭りの始まる公開初日の試写会では、鈴木…

「なんでそんなにがんばれるんですか?」と聞かれた話

日をまたぐような残業が多い。しかし必要だと思うことをやっているので、後悔はしてない。そういう日々を送っていたら、後輩や別の業者の人に、なんでそんなにがんばれるんですか?と聞かれた。 「仕事だから」と答えた。そうですか、と意外な顔をされた。た…

便利ツール(iPadなど)を使う vs.使わない勢 …これってなんなのだろう?

「企画や資料は全部iPadですね」 広告マンはこう言い放った。目の前には紙のレポート用紙にメモをとるわたしがいるのだが。 広告マンは器用にiPadペンを操作し、スラスラと資料を見せる。そこには赤くマーキングされていたり、メモが書いてある。読みにくい…

強烈な真剣さをどこに忘れてきたのか。

日々をなんとなく過ごしている、のかもしれない。今日がクリスマスだから、というわけでもないけれど、じぶんのことを考える時間は、これまでつくってきたようで、つくってこれなかったかもしれない。資格の本の背表紙が、こっちを見ている。〇〇になる!と…

やりがいとは、なんだ。なんなんだ。

気がつけば休暇のメールを打ち、上司からの電話とメールを無視しながら今日を過ごした。 見るのは天井と毛布のごわごわとした毛先だけで、食事もせず、煙草と珈琲ばかり口に入れていた。 6人いた私の部署の人間が、わけあって3人消えた。当然、業務量は変…

そのコミュニケーションの情報量、多いですか、少ないですか。

先日、職場でこんな場面に出くわした。 上司A「あれできた?」 B「あれはこうなって、でこうなったので、こういう背景があるとおもうんで、こうしたんですけどやっぱり」 上司A「あ、うん、もういいや。できたら報告して」 B「………」 私「…」 その後、Bさんは…

最近、道草してますか。

バイクに乗って、ちょっと遠くのコンビニで肉まんを食べている時、これは道草なのでは?と思った。道草といえば、たとえば塾に行った帰り、まっすぐ家に帰らず、コンビニで雑誌をめくったり、ホットスナックにかじりつくとか、そんなもの。 道草、最近してい…

解説依頼の背景。「缶をあけるとき」

考えてみると、世の中はだれかの解説だらけだ。 思えばかならず誰かの解説が、頭をかすめる。 映画だって、テレビ番組だって、スポーツだって、だれかの解説が、じぶんのなかの根拠になって、頭のなかでなんか言ってるのだ。 言葉が生きているなんて、信じな…

心地よい呼吸を求めて・針生 想 解説「缶をあけるとき」

しばらく彼の作品に触れないうちに、黙劇さんは作品作りの拠点を手に入れたように思う。そこで見た景色や空気、街を行く人達の質感を背景に構えたい、そんな野心が作品の中に流れているのが垣間見えたからだ。今作「缶をあける時」ではカメラのレンズの存在…

缶の中に詰まっているストーリーの空気・係数 解説「缶をあけるとき」

本書は煙草の存在感が実に大きい。「煙」という文字が五十回以上出てくる。それほど主人公の金羽にとって、煙草はなくてはならないものなのだ。しかし、金羽の生きる世界では、煙草を吸わない人に生活スタイルを合わせなければならず、家族の前でさえ安心し…

にごる空気のなかで・七月なつき 解説「缶をあけるとき」

黙劇氏は残念なことに、やさしいひとのようだ。 氏がそれを自分のこととして書いているかはわからないが、どの場面からも心もとなく、くたびれた匂いがする。 シャチは息のできる場所を探そうとしていて、ラクダは作ろうとしている。ふたりは不平を言っても…

合わせつづけた鏡にうつるものたち・四流色夜空 解説「缶をあけるとき」

二枚の大きな鏡を近い距離で向かい合わせ、その中から覗きこむと、鏡の中に直線の方向に無限に延長されていく空間が発生しており、そのただ中に突っ立つ自分を基点に、自分自身も次々と増殖しているのが分かるだろう。鏡合わせのその空間は物理的空間ではな…

また煙草が吸いたくなった・斗掻ウカ 解説「缶をあけるとき」

つかみどころがない。まるで煙のように、ゆらゆらと。 読後、ほんのりと残り香を漂わせて、この作品は僕のみぞおちの浅い部分にしっとりとした淡い熱を落としていった。 缶をあけるとき。というタイトルは、言い得て妙だ。はじめに「缶」という文字を見たと…

かっこいいとはどういうことなんだろう

「おまえの好きなCBR止まってるぞ」 視線を声のする方へ向けると、中学生くらいだろうか、自転車に乗った2人がぶつぶつとなんか言っていた。ひとりがCBR好きの友人を茶化したセリフのようだった。茶化されたもうひとりは「うん…」と言ってそんなにリアクショ…

感情的と言葉

村上龍の「音楽の海岸」という小説の中に、こういうフレーズがある。 力を持つのは言葉そのもので、その言葉を発する人間の気持ちなど、何の役にも立たない。 感情的になる人は、たくさんいる。私もその中の一人だとおもう。しかし、仕事において感情的にな…

くたびれたその日でも

仕事が終わったあとに求めるのは、なんらかの癒しだとおもう。プレッシャーと思考と行動で、疲労はたまる。家に帰り、日がまわりそうなとき、できることといったらお酒を飲んでリラックスするか、脳をとめて映画をみることくらいで、ツイッターやニュース記…

大切にしていることばがあるか

美容院で、おとなしく髪を切られているとき、ふと話題づくりのために「好きな格言はありますか?」と聞いた。「本を読んでいる人はすぐそういうのがパッと出てくるんでしょうけど、わたしは、ないかなあ」と美容師は言った。ポリシーでもいいんです、と助け…

バイクとチェアリングの相性は抜群である

インターネッツをサーフィンしていると、チェアリングの記事を見かけた。 チェアリングとは、キャンプ用の折りたたみイスを「ここだ」とおもった場所に設置し、風景を楽しみながらお酒を飲むことらしい。 要するに1人ピクニックなのだが、1人が気軽で、風景…