黙劇プレゼンツ

ちょっぴりをたっぷり。

なぜつらくなるんだろう?

 

管理者の会議がひと段落したあと、早く席を立とうと書類を整えていると、ある管理者が重い口を開いた。私の整える手が止まった。

 

「Aが会社がつらいと言っているんです。仕事はつらくないと。でも会社のやり方が許せないそうなんです」

下を向いたまま吐露した管理者は、他の管理者が発言するのを待っているようだった。

確かにそのAは欠勤が続いており、有給はすでにない。何か原因があるのではないか、という各管理者の思いが巡った。そんな間があった。

 

なぜ働いているのか、これは各自各様で、会社の使命感だけで働いている人は、おそらくいない。生活のためだったり、こどものためだったり、ほしいものを買うためだったり。欠勤するということは、どんな目的があろうと、そんな自分のエゴから離れることに他ならない。欠勤分は給料から差し引かれてしまう。誰だって、働きたくて働いてない。

 

つらい…?私だってつらいサ。そんな言い返しも、もう飽きているくらい、つらいという感情に飽きていた。つらいなーと思っても、やるしかないから。できないなら、できないって伝えるしかない。会社員は、仕事をする前提で雇われている以上、雇われ続けたいのなら、仕事をするしかない。

 

会社のやり方に問題が…?確かに会社は小さいから、誰かの意見が反映されやすい。もちろんこのAの意見が管理者の会議で出るくらい。たぶん大企業なら「がんばれ」の一言で、替え玉を用意されて終わる事象。逆に、経営者の意見ももちろん反映されやすい。議論の場があるだけ救いだと私なんかは思うけど。

 

自分の思っていることを伝えることは、案外難しい。勘違いされたり、意図せず伝わってしまったりする。でもそれはボーダーライン上に過ぎず、ある程度は伝わるものだ。

しかしこれがまったくできない人もいる。これは、こういうもの、で、それが実現されない現状はダメ。そんな現状が続くのはつらい。とこうくる。

地球温暖化のニュースでつらくなっているようにしか思えない。想像力の無駄使いだと思う。

あ、地球温暖化を悪く言ってるわけでなく。そこまで欠勤するまで心配することではないよね、っていう意味で。

 

もちろん価値観はある。誰もが同じ価値観を持っているとは思えない。だから交渉する。自分が。だって会社に行くのは自分でしょう?履歴書を会社に送るとき、切手に親の唾液をつけなきゃポストに投函できない、わけじゃないでしょう?

 

こういう書き方をすると「黙劇さんは恵まれてるから」とか「自分の軸があるから」とか言われるけれど。

 

自分がいるじゃない?自分がつらくなって、給料も下がって、そんなの損じゃない?

しまいには他人からぐちぐち言われるなんて、、、

 

私もつらくなるときはあるけれど、想像力は楽しいことに使ったほうがいいよねってことは、わかると思うんだけどなあ。