黙劇プレゼンツ

ちょっぴりをたっぷり。

2018-11-24から1日間の記事一覧

にごる空気のなかで・七月なつき 解説「缶をあけるとき」

黙劇氏は残念なことに、やさしいひとのようだ。 氏がそれを自分のこととして書いているかはわからないが、どの場面からも心もとなく、くたびれた匂いがする。 シャチは息のできる場所を探そうとしていて、ラクダは作ろうとしている。ふたりは不平を言っても…

合わせつづけた鏡にうつるものたち・四流色夜空 解説「缶をあけるとき」

二枚の大きな鏡を近い距離で向かい合わせ、その中から覗きこむと、鏡の中に直線の方向に無限に延長されていく空間が発生しており、そのただ中に突っ立つ自分を基点に、自分自身も次々と増殖しているのが分かるだろう。鏡合わせのその空間は物理的空間ではな…